夜って良いよね。
そう思わない?
誰も居ない、誰にも見られない。
…そんなヘンな格好してる訳じゃないんだけどね。
最近のマイブームは、誰も居ない街を一人歩くこと。
持ち物は家の鍵とスマホだけ。
だから悪い人に襲われても安心だね。
ふふ、私はそんなに可愛くないから大丈夫。
それはいいとして…気分転換になるし、運動不足解消も兼ねてて一石二鳥ってやつだね。
今日は…木曜日か。
出るついでにごみを捨てて…ちょっとコンビニに行って…あれ売ってるかなぁ。
それより何より今日はどこを歩いてみようかな。
いつもの道は飽きちゃった。
出たついでにごみを捨てて…コンビニ行ったけどあれが売ってなくって。
はぁ、ってため息をついたところ。
「あれ」が何か気になる?
教えて欲しい?
そんなに知りたい?
えー。
しょうがないなあ、特別だよ。
正解は黒豆茶のペットボトルでした。
しょうもなくてごめんなさいね。
この前テレビで取り上げられてからどこもかしこも売り切れてるの。
健康に良いみたいなこと言ってたけど…味が知りたいの。
いくら体に良いからって、飲んだだけでたちまち健康になるわけないじゃんね。
みんなは踊らされちゃだめだよ?
…私みたいに。
で、今日は◯◯の裏通りを歩いてみることにした。
あんなところ、こんな時間に誰も居ないし。
夜のお散歩は一人に限るのだ。
それよりさ…黒豆茶飲んでみたいなあ。
どんな味がするの?
ホントに健康になったりして?
もう…私のためにさ、一本ぐらい残しといてよ。
帰りにもう一件だけ行ってみよっと。
薄手の服だけで歩ける季節になって嬉しいね。
ま、これからどんどん寒くなるんだけど。
寒いのは嫌いだし、暑いのも嫌い。
人間ってわがままだよね。
昔の人はすごいよね、エアコンなんて無かったんだよ?
現代に生まれたことに感謝致します。
ぼーっと歩いていると、何かが落ちているのに気がついた。
何、これ?
街頭の下でよくよく見ると…餃子のキーホルダーだった。
こんなの拾ったからには、ちょっといたずらしたくなるじゃん?
御守りだったら…そっとしておいたと思うよ。
というわけで、美味しそうな定食屋さんのドアノブに引っかけておきました。
もしかしてここで売ってるやつだったりして…んなわけないか、ふふ。
持ち主が見つかるとは思わないけど…誰かに拾われるといいね。
頑張れ、餃子。
そろそろ脚が疲れてきたかも。
ということでマイハウスの方向に引き返す。
マイハウスとマイホームって同じだっけ?
英語は苦手なのだ。
別のコンビニに吸い込まれるように入店。
黒豆茶…普通に売ってるし。
穴場のコンビニなのだろうか。
2本だけ売ってたので、1本買ってみることにした。
美味しかったらもう一本買うかも?
さて、お味は…って。
蓋が固すぎて開かないんだけど。
嘘でしょ?
気を取り直してもう一回。
「…っ゛!!」
ヘンな声が出てしまった、恥ずかしい…。
蓋はなんとか開いたみたいだ。
気を取り直して、お味見と行きましょう。
まずは一口。
…。
うん、普通かな。
帰ろっと。
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