【小説】無題4

※本作文は2020年7月2日の日記に記録されていたものです。
面白かったのでブログに載せておきます。

嫌な夢を見た。
思い出そうとしても、思い出せないの。
でも、すごく嫌な夢だった。
気がつくと汗だくで、頭がとても重い。
「うぅ」
頭を抱え、深呼吸をする。
寝ぼけ眼で時計を見るとまだ朝の5時だ。
今日は休みだから時間の心配は無い。
「……」
起き上がり、ベッドに腰掛ける。

なんで嫌な夢ばっかり見るんだろう。
楽しい夢が見たいな。
楽しい夢、どんな夢?
好きな人と遊園地に行く夢?
美味しいものをお腹いっぱい食べる夢?
「もう食べられない」なんて寝言、本当に言う人いるのかな。

楽しい夢を見たとしても、きっと起きた頃にはぜんぶ忘れてるんだろうな。
でも、たまには楽しい夢を見せてよ。
ねえ、神様。

ぼーっとしているとまた眠くなってきた。
カーテンからはうっすら朝日が漏れている。
「寝るか」
毛布に潜り込んだ。
眠りに着いた頃、また夢を見た気がした。

今度は確か、楽しい夢。
自分が雲みたいにふわふわ浮いていて、住んでる町が一望出来た。
どんどん高度が上がっていって、雲の上にたどり着いた。
「おいで」
どこからかそんな声が聞こえて、手を引かれた。
「怖い」
どきどきしながら地に……雲に足を付けた。
新雪を踏みしめているような、そんな感覚だったと思う。

気がつくと、白亜の宮殿が鎮座している。
「行くよ」
顔は思い出せない誰かが、私の手を引いてどんどん進んでいく。
白馬の王子様?
私の将来の……?
おどおどしながら歩いていると、急に、本当に急にあたりが暗くなった。
同時に、足元が溶け始めた。
「やだ!!」

飛び起きた。
時刻は……7時前だった。
「……ふー」
こんな生活が、いつまで続くのだろうか。